躍る大地

庄内松だより|2025年1月

庄内松だより。数か月ぶりの投稿となります。今年はマメに投稿する予定です(多分……笑)よろしくお願いいたします。

 

枯れた松の葉は4年目の葉

 

久しぶりに雪が路面から消えました!

 

庄内は山形県内陸部と比べると雪が少ないです。しかし、去年クリスマス時期は15センチほどの積雪となりました。日本海からの風が強いため、雪が降っても吹き飛んでしまうことが多いです(つまり、吹雪くことは多いです)。

このように雪が全くない1月もそんなに多くないし、青空が見えるなんて奇跡に近いです!!

 

 

黒松の足元には古い松葉がたくさん落ちています。古い葉=ふるっぱは、松の枝に生えた4年目の葉です。つまり、松の枝に新しく生えてきた松葉は3年を終えると茶色くなります。そして、強風などで地面に落ちていきます。茶色い葉を落とすため、自然の力を借りないのであれば、家の人や植木職人さんが、手で払ってあげるといいのでしょう。落ちた松葉はクッションとなり、冷たくなる地面を温めてくれます。そう考えると理にかなっているんだな~と納得しきりです。

 

 

このようにまだまだ茶色い葉が残っています。庄内の強風にあおられれば、そのうち綺麗に落ちていくでしょう。

 

 

珍しいといっていい青空でした。太平洋側の方にとっては当たり前でしょうが、こちら日本海側の人間にとっては貴重な晴れ間です!

 

松枯れの一因マツヘリカメムシ

 

松葉をお茶にするために枝から外していたら、お客様がいらっしゃいました。

 

 

ちょっと分かりにくいでしょうか?

 

 

スマートフォンで撮影したのですが、ちょっと不明瞭でしたね。

 

この虫は「マツヘリカメムシ」といって、アメリカから来た外来種。松を始め、果樹の木にも付きます。松の若芽や松かさ(松ぼっくり)を吸うそうです。また樹液なども餌にする虫です。

 

昨年庄内はとても松くいの被害に遭いました。

こうやってたくさんの松が切られていたのを、海沿いのあちこちで見かけました。あまりにも枯れた木が多く、雪が降るまでに伐採されずに残っている木も見かけます。

 

 

上記にあるマツノカミキリムシとマツノザイセンチュウが犯人だと思っていました。しかし、目にしたのは、マツヘリカメムシ。実は秋に自宅の玄関にへばりついているのも見かけていました(その時はカメムシかな?と思っただけでしたが)。今回のマツヘリカメムシは健康な若い松の枝で寒さをしのいでいたようです。庄内の松を枯らしているのは、どちらなのでしょうか?それとも両方?

 

その前の年より、明らかに多くなった松の被害。実際の数字です。

 

2023年松くい虫被害発生状況
    民有林 国有林 合計
  本数 材積 本数 材積 本数 材積
酒田市 2023 34558 22936 44583 12095 79141 35031
2022 14055 8859 23704 5444 37759 14303
前年比 245.9 258.9 188.1 222.2 209.6 244.9
庄内全体 2023 62027 37820 67008 17824 129035 55644
2022 27474 15323 33870 7653 61344 22976
前年比 225.8 246.8 197.8 232.9 210.3 242.2
          単位:本、立法メートル、%
  2023年度第2回庄内海岸林松くい虫対策強化プロジェクト会議資料より

 

 

民間林にしても、国有林にしても松枯れの割合が2倍以上に拡大しています。このための対策はとっているようですが、薬剤を撒いたりするだけでは根本的解決にならないのでは?と思っています。

 

わたしの自宅のそばは、一昨年まで黒松がたくさん生えていました。しかし、枯れた木が多く、伐採後あちこち不自然な空間が空いています。今は過渡期なのでしょうね。新たに自然の風に乗って運ばれてきた松の種が芽を出し、新しく林を作っていくのでは、と想像してます。

 

 

この記事を書いた人

及川美由紀(みぃちゃん)

1969年生まれ東京都出身。2022年鎌倉より山形県酒田市に移住。「庄内に住むのなら松の良さを広めなさい」という内なる声に導かれて松仕事を始める。(好きなこと)文章を書くこと、夫と踊ること、氣功すること、ヴィーガン料理を作ること。著書に「心の病は自分で治せる」がある。愛読書は「大日月地神示」。

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