ヴィーガンの起源は?どんな理由で始める?歴史や背景などをご紹介
世界には多様な生活スタイルが存在しています。その中で完全菜食主義を徹底しているのが「ヴィーガン」です。健康上の理由だけでなく、さまざまな問題に対する意識の高まりからヴィーガンになる人が増えています。ヴィーガンライフを送る人々は、どのような理由から実践しているのでしょうか。この記事ではヴィーガンの起源や種類、始めるきっかけとなる背景などもご紹介します。
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ヴィーガンの起源
ヴィーガンの起源は1944年、第二次世界大戦が終戦を迎えようとしていた頃のイギリスから広まったといわれています。ヴィーガンという単語は、ラテン語の「vegetus(ベジェトゥス)」が由来となっており、菜食主義を唱えていたドナルド・ワトソン氏が「ヴィーガン協会」を設立しました。協会が定める定義は、以下のように翻訳されています。
「ヴィーガニズムとは、人間は動物の搾取なしで生きるべきであるとする主義である。」
当初は慈善団体として登録されていましたが、初代副会長であったレスリー・クロス氏から「ヴィーガニズムの定義が欠けている」と指摘されたことで、現在の徹底したヴィーガニズムの概念が明確になりました。ヴィーガンは衣食住すべての目的において、可能な限りいかなる方法による動物からの搾取、及び動物への残酷な行為を排除する生き方そのものを表しています。
ヴィーガンになる主な理由とは?
ヴィーガンを始める理由は、主に以下の5つです。
- 動物愛護
- 環境問題への対策
- 健康上の理由
- 宗教上の理由
- 昔からの日本人の食生活(玄米菜食・雑穀菜食)に立ち返ろうという意識から
それぞれ詳しく解説します。
動物愛護
ヴィーガニズムの定義である「動物搾取の排除」を目的とし、不可能でない限り動物由来の食品や製品を取り入れない生活を実践します。食べ物だけではなく、自分の身の回りの物すべてにおいてです。動物由来の成分を含む衣類や化粧品を始め、動物実験を行っているすべての製品を使わないという選択。道徳的観念から動物の権利保護を軸として考え、自身の生活から動物性を避け、植物性ベースの生活へと移行する生き方です。
環境問題への対策
ヴィーガンを実践することによって、環境問題の解決につながる可能性があります。近年の深刻な環境問題として挙げられるのは、畜産業による森林伐採や水質汚染、食材輸送によるCO2排出量の増加などです。肉を消費しないヴィーガンの生き方は、環境負荷の大きい畜産物を減らして地球環境を守ることにつながります。
「環境破壊を抑制する目的で畜産物を摂取しない」という強い思いからヴィーガンになる人もいるため、地球環境の保護はヴィーガニズム精神の一つなのです。
健康上の理由
過剰な肉の摂取により、健康上のリスクが高くなる恐れがあります。肉中心の食生活から野菜をメインとした食事に変えることも、ヴィーガンを始める理由の1つです。できるだけ動物性食品を排除するやり方や、体質や肌質に合わせて摂取する食品を控えるなど、健康上の理由によって少しずつ生活を変化させていく方もいます。
宗教上の理由
動物愛護の道徳的観念に加えて、宗教上の理由からヴィーガンになることは珍しくありません。信仰により動物性食を禁止していることで、生まれながらにヴィーガンの生活を送る方々もいます。
昔ながらの玄米菜食へ
日本人は元々肉をあまり口にしていない民族でした。牛や豚は農耕の為に飼い、鶏は卵を産ませるために飼育していました。山で狩猟し山鳥や、ウサギ、イノシシなどを捕獲し食べることはありましたが、毎日食べるほどの量ではありません。そういった意味では、昔の日本人の生活はヴィーガンに近い精神を持っていたのでしょう。
ところが文明開化の時期、大久保利通が明治天皇に牛肉食を勧めたのがきっかけで、牛鍋が大流行!それまで明治天皇は肉食を禁じていた立場から一転、肉食を実践するようになりました。そこから日本人の肉食、食事の西洋化が進んだのです。
しかし、縄文時代以来日本人は玄米菜食(海に近ければ魚は食べていた)を続けていたため、日本人の腸内環境には肉食が合わない、本来の玄米菜食(雑穀菜食)が身体に合うと氣付き、ヴィーガンを実践している方々もいます。
日本人の腸内細菌は
- エネルギー代謝する最近が他の国々より少ない
- 炭水化物などを栄養素として活用する代謝機能が優れている
- 日本人の9割はノリやワカメなどを分解する酵素遺伝子をもつ
ヴィーガンの種類をご紹介
それぞれの意思や目的によって、ヴィーガンの種類は異なります。
- ダイエタリーヴィーガン
- エンバイロメンタルヴィーガン
- エシカルヴィーガン
種類別に詳しく解説します。
ダイエタリーヴィーガン
主に健康や美容を目的としてヴィーガン食を実践する人を「ダイエタリーヴィーガン」と呼びます。食事を中心に動物性を避けるため、衣類や生活用品などは動物由来のものを使用することがあります。
エンバイロメンタルヴィーガン
「エンバイロメンタルヴィーガン」は、環境を汚染する恐れがある畜産物は減らすべきという目的でヴィーガンを実践する生き方です。畜産業による環境問題の改善を図るため、肉類や乳製品を極力摂取せずに生活します。
エシカルヴィーガン
動物愛護の観点から、生活全般において動物由来のものを一切避けるライフスタイルを「エシカルヴィーガン」と呼びます。ヴィーガンの種類において、最も徹底したヴィーガニズム主義を貫く人々です。
ヴィーガンライフは多様性の一つ
ヴィーガンの歴史は菜食主義から始まり、その思想やスタイルは時代と共に広がりを見せています。徹底した定義はありますが、実践する人によって微妙に異なります。「ウィーガン」とひと言で言っても、一括りにはできません。動物愛護や環境問題、自身の美容・健康のためなど、ヴィーガンを選択する理由も人によってさまざまです。そして、何を食べるかは人それぞれの選択に委ねられています。
今回は、ヴィーガンについて掘り下げてみました。ヴィーガンについてはまたご紹介していく予定です。ありがとうございます。
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