現代では、多様な生き方の1つとして「ヴィーガン」が注目されています。ヴィーガンとしての生き方はすべての生命を尊重し、動物福祉への配慮や環境保護への意識を高めることです。動物搾取をしない生活は穀物菜食中心の食事となり、健康や美容にプラスとなるメリットが生まれます。

 

この記事では、ヴィーガンで得られる5つのメリットについて解説しています。ヴィーガンに興味ある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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ヴィーガンがもたらす5つのメリットとは？

ヴィーガンになることで、主に5つのメリットが得られます。

 

• お腹がスッキリする
• 体臭予防になる
• 美容対策になる
• 免疫力アップで生き生きと過ごせる
• 生活への意識が高まる

 

それぞれ詳しく解説します。

 

 

お腹がスッキリする

 

ヴィーガンは植物性食品をメインとした食事となるため、善玉菌の餌となる食物繊維を豊富に摂れることができます。また、消化に時間がかかる動物性たんぱく質を摂らないことも、体をスッキリさせてくれる要因の一つといえるでしょう。日本人の腸内細菌は脂肪を代謝するための細菌より、炭水化物の代謝する細菌が多くいることが最近の調査で分かっています（参考：日本人の腸内細菌、その特徴はなに？より）。

 

江戸時代の逸話を一つご紹介します。長い距離を走る飛脚にある外国人が「肉を食べさせたら、もっと走るだろう」と肉食をさせました。ところが飛脚は反対に長い距離を走ることができなくなったのです。元々日本人の身体には植物性の食べ物で動くようにできているのかもしれません。「お腹がスッキリしない」「体が重い」と感じる方。ヴィーガン食での栄養を摂ることがおすすめです。

 

 

体臭予防になる

 

動物性のタンパク質は腸内で分解されて、アンモニアや硫化水素が発生します。この有害物質を無毒化するために肝臓が働きます。しかし、肝臓が疲れてくると肝機能は落ちます。結果的に皮膚の脂分が多くなることに。その脂が体臭の原因となります。

また、動物性の脂は飽和脂肪酸に分類されます。摂りすぎると過酸化脂質となり、皮脂が過剰に分泌することに。

 

わたしの体験談ですが、植物性の脂を摂り続けていたら、いつの間にか体臭が氣にならなくなりました。ヴィーガンを実践することで、身体から発する嫌な臭いから解放されるというメリットがあります。

 

 

美容対策になる

 

植物性食品を意識した食生活は、美容対策の一つとしてもおすすめです。制限のない食生活は、肉類や乳製品などの動物性脂肪が多く含まれる食品を口にすることが多くなります。動物性脂肪は皮脂の分泌量を活発にさせるため、人によっては肌の状態が不安定になりがちです。ヴィーガンの特徴である菜食中心のメニューは、ビタミン類を多く摂取できるメリットがあるため、肌を綺麗に保つ効果が期待できます。

 

 

免疫力アップで生き生きと過ごせる

 

免疫力を高めるためには、ビタミン、鉄や亜鉛等の微量必須ミネラル、ポリフェノールを代表とする第7の栄養素——ファイトケミカルポリフェノールなどの栄養素が欠かせません。ビタミン類が豊富に含まれている野菜（根菜や緑黄色野菜、あるいは果物など）中心の食事は、健康的な体づくりをサポートします。適度な運動や、栄養を意識したヴィーガン食を実践することによって、活力のある毎日を過ごせるようになるでしょう。

 

 

生活への意識が高まる

 

ヴィーガンになることで、食材選びや健康についての関心が高まります。生命を尊重する考えや環境問題への懸念などは、今後の生き方にも大きく影響することでしょう。すべての生物に優しく、地球環境にも配慮する生活は、ヴィーガニズムの信念そのものです。ライフスタイルの一部を変化させるだけでも、さまざまな問題の解決へとつながる大きな一歩となります。

 

 

ヴィーガンになることでの3つのデメリット？

 

ヴィーガンになることにもデメリットは存在します。ここでは3つのデメリットを紹介します。

 

• 外食するお店が少ない
• 料理のスキルが必要となる
• 家族や周囲の人の理解も必要

 

一つずつ解説していきます。

 

 

外出先の食事に困る

 

外出先で食事をしたい場合、まず困るのはヴィーガンメニューが少ないこと。ヴィーガンという言葉は徐々に浸透してきつつあるので、ヴィーガン専門店は首都圏や関西を中心に増えてきています。しかし、それはまだごく一部。

 

出先で何かを食べようと思ったら、思いつくのはそばかインドカレーです。しかし、そばの場合、そばつゆがカツオで出汁を取っているケースがほとんど。そのため、そばを塩で食べる、という方もいらっしゃいます。

 

インドカレーなら、具を野菜や豆にすればだいたい動物性のものは避けられます。居酒屋などで、野菜を使った料理を食べることもできるでしょう。しかし、意識して選ばない限り、ヴィーガンで外食することは厳しいです。

 

 

料理のスキルが必要

 

外食する場所が限られると同時に、自分で作るにも料理の腕前がある程度必要となります。偏った食材、同じような料理ばかり食べていれば、ヴィーガンでも体調を崩すことも。生野菜だけではなく、焼く、煮る、炊く、揚げるなどの料理法で飽きの来ない献立を組んでいかないと、ヴィーガンを続けることに苦労します。

 

それまで肉や魚を使った料理しか作ってこなかった場合、何を作ったらいいか悩むこともあるでしょう。ヴィーガンに関する料理を学ぶことは野菜の美味しさに気づくことでもあります。試行錯誤した上でのヴィーガン料理は美味しさが増すことでしょう。

 

また、添加物の入っていない味噌や醤油など基礎的な調味料以外を使おうとしたら、表示に「アミノ酸等」を書いてあることがあります。この「アミノ酸等」はアミノ酸が動物由来なのか、植物由来なのかは言及していません。厳格なヴィーガンを目指すのでしたら、昔ならではの調味料だけで料理することが望ましくなります。「〇〇の素」など、手軽に味付けできる調味料は「アミノ酸等」が入っていますので、注意が必要です。

 

 

家族や周囲の人の理解が必要

 

もし、家族の中で自分だけヴィーガンを実践する場合、他の家族に理解を求める必要があります。自分だけヴィーガン料理を食べるのか、家族も一緒なのか。お互いの考え、価値観が食い違うばかりで家庭の空気が悪くなっては、元も子もありません。話し合い譲歩できる部分があるのか、どうなのか……。理解しあうことがヴィーガンを幸せに続けられるかどうかの鍵になります。

 

また家族以外にもよく一緒に食事する仲間などにも理解してもらえると、日々過ごしやすいです。

 

 

ヴィーガンで健康的な生活を目指そう

 

ヴィーガンになることは、動物搾取をしない生き方を選択することです。動物愛護や地球環境の保護を目的とした穀物菜食主義の食事は、健康維持や美容に最適です。なにより自身の肉体に大きな変化をもたらすメリットがあります。豊富なビタミン類の摂取で免疫力アップにも期待できます。

 

ヴィーガンを実践することで、それまでと違うイキイキとした毎日を過ごせるでしょう。